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0:出題 |
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| . . 「今日は皆さんに書いてもらう物があります。」 ある春のうららかな日。 紙には次のように書いてある。 .
. 「何スか?これ。」 ちょうど西園寺の目の前に座っていた藤代誠二が、ピラピラと白い紙を裏に表に弄びながら西園寺に問う。 「大した意味はないわ。ちょっとしたアンケートよ。皆が今回のトレセン合宿でどういう選手が印象に残ったのか……それが知りたいだけ。」 「だったら召集しなくても、家で書かせりゃ良かったんじゃないッスか?」 「大した物ではないけれど、私にとっては大事な物なの。だから必ず出して貰いたいのよ。……お休みの所悪いとは思ったんだけど、こうやって召集しちゃうのが一番早いと思ったから。」 いつもの練習時とは違い、大人らしいスーツに身を包んだ彼女は、少年の疑問にさらりと答えていく。 それで納得したのか、それとも興味を失ったのか―――藤代は大袈裟に頷いてから早速と鞄からペンを取りだしてアンケートに答え始める。 他のメンバーもそれにつられてガタガタと鞄を漁り始めた。 . 周りが適当に終わらせようと軽快にペンを走らせる中、風祭将はアンケートを睨んで悩んでいた。 (どうしよう…これって五人しか書けないって事だよね…。) アンケート用紙には五人だけ、と言う記述はない。 悩みに悩んだ末、風祭は意を決したようにペンを握りしめた。
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