+ Eifersucht +  act:1 皇帝【衝動】

 
 

お前のその、心からの笑顔が大嫌いだ。

 

 

今日も若林は笑う。

それは嬉しそうに、幸せそうに。

きっと自分が今どんなに優しい顔をしているのかなんて、気付きもしないのだろう。

慈愛に満ちた表情に、虫唾が走ってたまらない。

 

 

そんな顔で、俺以外のヤツの話なんかするな。

 

 

「凄いヤツなんだぜ?」

どのくらい?

「うーん…俺と同じくらい?」

大したことないな。

「言ったなこのヤロ。――― でも、本当に凄いんだ。」

……。

「名前は大空翼って言ってさ。」

……前も聞いた。

「そうだっけ?ま、何にせよお前にとっても良いライバルになるぜーきっと!」

――― そうかもな。

「もうあれから一年以上経ってる。アイツならきっと、前以上に上手くなってるハズだ。」

 

…………逢いたいのか?

 

「……。」

 

……ああ。逢いたい。」

 

 

少し躊躇って、しかし、しっかりと頷いた。

妙に目に焼き付いたのは、切なげに歪む唇。

その微かな吐息が、ひどく耳障りだ。

遠くを見つめる瞳に映るのは、きっと彼が愛してやまない祖国と友人。

 

 

 

 

 

 

 

 

全て、壊してしまいたくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― いっそ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

して しまおうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

  

NEXT......