保護者連合

 
 

きょろきょろ、そわそわ、若き皇帝様は落ち着きがない。

「何しとるんじゃ、シュナイダー。」

「若林が居ないんだ…。」

「ゲンさんが?」

きょろきょろ。カルツも若林を探してみるが居ない。

「珍しいこともあるもんだ。いつもならいの一番にグランドに出てくるのに。」

「クラブハウスにも居なかった。」

「遅刻か?しかし、お前さんじゃあるまいし…。」

 

「若林なら見たぞ。」

 

「本当か、ゴンゲルス!?」

 

ものすごい勢いで睨みつけられながら問われたゴンゲルスは少しビビリながら頷く。

 

「どこでだ!」

 

ゴンゲルスは決して悪くない。彼は相変わらず若林を可愛がる2人に自分が持っている情報を与えようという善意での発言だったのにかなりな扱いを受けている。

「八百屋の前で…。」

「1人でか?」

ゴンゲルスは決して悪くない。彼は善意から情報を与えようとしているのだが・・・。

「いや、中年の男と一緒…。」

「見上か!」

ゴンゲルスは決して…以下略。

「日本人ではなかった。」

顔を見合わせるシュナイダーとカルツ。

 

 

「「誘拐か!!」

 

 

「まさか!」

「ゲンさんならありうるな。」

「若林は若林だからな。」

よく分からない会話をする幼馴染2人。

「おい、2人ともいくらなんでも誘拐ってのは…。」

暴走しそうな2人を落ち着かそうとするゴンゲルス。

「そうだ。ドイツに来てすぐの若林ならともかく2年目だしな。」

マイヤーも落ち着かせようと会話に入ってくる。

「そうそう。前にあったな〜。知らない人に付いて行きそうになったんだよな〜。」

「リンツが通りかかったからよかったようなものの。あのままだったら誘拐だよな。」

「本当だぜ。」

わいわいといつの間にかみんなで以前起こった源三くん誘拐未遂を思い出し、盛り上がっていた。

「あの時、ゲンさんに『知らない人について行ってはいけない』って言い聞かせたんだが…。」

「若林は『ついていったんじゃなくつれていかれたんだ』と言ってたな。」

 

 

・・・・・・し〜〜〜〜〜ん・・・・・・

 

 

「みんな、何しているんだ。練習はどうした!!」

 

 

「「「「「「「若林(ゲンさん)!!!!!!」」」」」」」

 

 

ドカ!ゲシ!グチャ!

 

一斉に若林を探しに行くハンブルグJrの面々。彼らは自分達が今何をしたかは気に留めていない。

優秀ではあるが情けに厚いそんな彼らの犠牲者は<なぜ練習に若林は来ないのか>という情報を持っている監督だった。

 

 

−後日談−

若林くんは知り合いの親日家のおっさん(ボランティアで知り合った)が日本に旅行に行くのでその前にお茶に誘われて練習を休んでいるだけ。
そのおっさん(勝手にハンス氏と命名)は日本で立花兄弟を見て<忍者>と思い胸高鳴れせ山篭りしている若島津を見て<天狗>の存在を確信。どうやら3人ともかなりアレな動きをしていたようです。ハンス氏は戻ってから若林くんに報告して若林くんを困らせるのでした。

 

 

…End…

お礼コメンツ

 
いのぽん様から頂きました〜vv
どうしよう、すごく好みなお話なんですけど…!!
こんなチームメイトになら大事な源三も預けられます。どうぞ大切にしてやってください…!(なに言ってますか)
シュナとカルツが心配性なのは周知の事実として(そうなの?)ハンブルグのチームメイトまで若林くんを気に掛けてくれているのが嬉しいv
そうよね、ドイツ人の中年男性にだったらいくら若林くんでも抗えないわよね。とひとりで納得。
その内交代制で送り迎えして見上氏を驚かせるんじゃないかしら(笑)
更に時が過ぎると、今度はシュナが「嫁に下さい!」と正装してくるのね!(見上さん心臓発作で死にます)

何だかどんどん妄想が広がってしまい取り留めのないコメントになってしまいましたが;
いのぽんさま、ありがとうございました〜vv