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* 正しい犬の愛で方〜日本編〜 * |
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カッコイイなァって思うよ。 背は高いし、顔も悪くないし、ちょっと我が侭なところあるけど許容範囲だし。 けど、それ以上にさ。 可愛いって……思わない?
「翼くんもそう思ってた?実は、僕もそう思ってたんだ。」 「あ、やっぱり?さっすが岬くん!君なら僕と同じこと考えていると思ったよ!」
夕日が照らすグラウンドで、南葛ゴールデンコンビはにっこりと笑顔を浮かべている。 「そう言えばさ、石崎くんが彼の家で飼っている犬に毎日のように落書きをしているようだよ。傑作だから一度見てみたらどうかな。」 「そうなんだ。さすが石崎くんだね〜。すごい度胸。それって挑発?」 僕らに対する。 とは双方の心の声。
そこへ、話題の中心である少年がやってくる。
「翼に岬。お前達まだ帰らないのか?」 深く被った赤い帽子から覗く、いつも鋭い眼光を称えている瞳は、今は柔らかく細められている。 「もうすぐ帰るよ。若林くんこそ帰らないの?一緒に帰ろうよ。」 温和な笑顔を浮かべて岬が言えば、若林は少し考えて、帰宅することを告げた。 「何言ってんの。付き合ってあげるよ。どうせ帰り道だし。」 ね。 と隣の岬に同意を求めれば、彼もうん、と可愛らしく頷く。
談笑しながらの帰り道。 「あれ、子犬だ。」 「本当だ。首輪してないし、捨て犬かな?それともただ迷ってるだけかなァ。」 翼と岬がしゃがみこんで、突然現れた子犬を見つめる。 「なかなか可愛い犬だね(従順そうで)」 「ね、この表情が良いよね(馬鹿そうで)」 にこーっと笑い合うゴールデンコンビの腹の内は見事に漆黒だ。 さて、逃げた子犬はと言えば、今度は翼と岬の後ろで2人が子犬とじゃれる様子を微笑ましげに見守っていた若林の足元にまとわりつき始めた。
まぁ、その表情と言えば何とも言えない優しい顔で。 どれくらい優しい顔をしているのかと言えば、それを目撃したゴールデンコンビが、ちょっと子犬をそこの河に放り投げてやろうかなvvなどと恐ろしいことを口走りそうになるくらい。
翼と岬が発する暗黒オーラに、若林は全く気付かずに嬉しそうに子犬を撫でている。 不穏な空気をそのままに、若林と子犬のじゃれあいは続く。 (……俺、思うんだけど。) (うん。多分、僕も翼くんと同じこと思ってる。) (だよね。あんな面白味の無い子犬なんかよりさぁ…。)
((若林くんの方が、ずっとずっと可愛いよね?))
ああ、やっぱり?
お互いが寸分違わず同じことを考えていたことに、2人はまた笑う。 あの優しい表情を何の苦もなく引き出してしまう、そんな子犬に少し嫉妬はするけれど。 今はほんの少しだけ、感謝の気持ちの方が強いかもしれない。
夕焼けに、彼の笑顔は一段と映えていたから。
自分たちは忘れられているようだけど、それも気にしない。
しばらく若林と楽しそうに遊んでいた子犬だが、前方から走ってくる人物を発見して、そちらの方に駆けて行ってしまう。 「コイツが世話になったな。礼を言う。」 帽子を取り、会釈程度のお辞儀をする少年に、一番近くにいた若林が慌てて答える。 「いや、俺たちはただ遊んでいただけさ。その犬、お前の?」 「あぁ…いや、そうという訳でもないが。俺が面倒を見ている。」 「?まぁ、とにかく飼い主が見つかって良かった。」 「……あんたは。」 「?」 「……いや、なんでもない。」 帽子を被った2人の間で繰り広げられる会話を、翼と岬はじっと聞いていた。 「じゃあ俺はこれで。―――またな。」 「ああ……。」 再会を確信したような少年の別れの言葉に、若林は不思議そうな表情で、しかし、律儀に手を振る。 「嫌な予感が現実味を帯びてきたよ、岬くん。」 「僕もそんな気がしてならないよ、翼くん。」 はぁ。 2人が同時についたため息に、将来SGGKと呼ばれ色々な人々によって神格化される少年は、また不思議そうに首を傾げるのだった。
そしてよみうりランドでの全国大会。
「岬くん。彼は埼玉代表だよね?」 「そう聞いてるけど。で、僕たちは確か静岡代表だよね?」 「うん、そのつもりだけど。」 「……なんで埼玉県人が、静岡県人とあんな所で出会うんだろうね?」 「本当。若島津くんって人、おかしいんじゃないの。頭が。」 「本当。埼玉から静岡までジョギングでもしてたのかな。ありえないよね。」
あはははは。
そう小声で言いながら笑う2人を包むのは、明らかに不機嫌オーラ。
決勝戦で、若林が明和のゴールキーパーに対し「あ。」と思わず呟いてしまうのは、もう少し、後のお話。
…End… |
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* 言い訳後書き * |
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| 90000hits記念にいのぽんさまに捧げます「子犬と遊ぶ若林くんにメロメロな日本人」。 私の独断と偏見により、ゴールデンコンビ×若林風味となりました。 こっそりシマヅも紛れてますが。彼が何で静岡にいるのかとか気にしてはいけません。 退院祝いに子犬と一緒にきっとジョギングしてたんです。勢い余って静岡まで走ってきてしまっただけなんです(超・ありえない) というかウチのGC激しく黒でスミマセン…!よ、良かったのかな。すごいドキドキしてるんですけど。 この二人が揃うともう手が付けられません。真っ黒です。漆黒の闇です。 でも見た目は可愛らしい少年達です。真っ白です。純白の光です。 そんなちょっとオカシイGC、私の中では当然のように若林くんが好きです。大好きです。 彼に近付くものは友人だろうが、小動物だろうが、容赦せずに叩き潰す程度には大好きです。 ああ、世間さまと激しくずれている気がする。 いのぽんさま、受け取っていただけますでしょうか…!(超弱気) |
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