いつからなんて分からない。
気が付いたら、僕は、君のことが好きだったんだ。
+ 誰にも言わないで +
おはよう、と。 交わす挨拶に気持ちが舞い上がる。 一定の表情を保っていられない位にくるくると変わる表情が愛しくて。 君が笑って言った親友って言葉に得意の笑顔で応えたのに、 胸の奥は痛くて痛くてたまらないよ。
泣けば良かった? 子供みたいに縋りついて、引き止めれば良かった? ――― そうやって、君を困らせれば良かったのかな…。
柄にもなく、落ち込んでるよ。 涙なんて出ないけど。 悔しくて悲しくて、 でもそれ以上に困った顔をさせたくないから。
だから、秘密の話。 僕が君を好きだなんて、誰にも言わない。 彼との幸せだって、願わない。 そう言ったら、きっと「やっぱり?」って苦笑するだろうけど。
ああ。 どうして。
君を幸せにしてあげられるのが、僕じゃないのかな。
END |