erste Erfahrungen〜深夜編〜

 
 

 

それなりに期待をしていた夜だが、相手はすでに夢の中。

こうやって寝顔を見ているだけでも幸せだ!(ポジティブシンキング)

 

若林と寝るときはサイドランプの柔らかな光を点けるようにしている。当然、若林を見るためだ。恋人になる前もそうだったが、今日も安心しきって幸せそうな顔をしている。少し前のことを考えればこんな<やる気満々な男>を信用できるのか疑問が浮かぶところだが、安らかな寝顔。多少の事では、彼の中の自分への信用が揺らがない証明だと思うと嬉しい。心が温まる彼の幼い寝顔。

そんなほのぼのとした気持ちともう一押しすれば良かったと後悔の気持ちと複雑だ。

それでも手を出さずにいるのだから抱きしめるくらいは許されると思う。

温かい体を自分の腕の中に抱きしめ、目を閉じる。

 

 

寝れる訳がない!!

 

 

どこの世界の男が好きで好きでたまらない更に正直に言うならばオカズにしている相手と同じベッドで何もせずに眠りにつけるというんだ。今夜こそと気合を入れていたんだぞ。満足せずに眠れるか!くすぶっている熱を醒まさないで眠れるか!!

「はあ〜。」

むなしいため息が部屋に響く。仕方ない処理してくるか…。

「このまま良い子で寝ててくれよ。」

額にキスを落としてベッドから出ようとしたら、止められた。

若林がしっかりとオレのTシャツを握っている。寝ているからわざとしているわけではない。まったく何なんだ、この可愛さは!堪らず強めに若林を抱きしめた。
すると寝ている若林が力の抜けた笑みで「あったかい〜。」とドイツ語で寝言を言った。
ドイツ語でだぞ。
寝言だぞ。
寝言だから無意識だ。
それがドイツ語。

クルものがある。

頼むから若林、これ以上オレを煽らないでくれ。

かなりしっかりと握り締められているので手を外すのを諦めてTシャツを脱いでバスルームに向かう。裸の上半身がヒヤリとするのが心地良い。

 

 

戻ったとき若干後ろめたさがあったが、気にせずベッドに入る。今更顔が見られないなどといっていたらオレは若林を見ることができなくなる。
ぎゅっと抱きしめる。高めの体温が気持ち良い。
苦しかったか?
ちょっと眉間に皴がよっている。
あれ?
あれ?
太ももに当たっているこれは…。
寝る前に刺激ともいえないようなものとはいえ刺激を与えた所為か、それなりの夢をみているのか、理由はどうあれ若林はしっかりと反応している。

「はあ…。」

若林がこぼした鼻にかかった熱い息が首筋にかかる。起こしたほうが良いだろうか。

 

唐突に若林が目を開けた。

じぃ〜とオレを見た。

そして次の瞬間、火がついたように赤くなって叫んだ。

 

「え、え、何だ〜!うわ〜!何で、どうなってんだ!シュナイダー!!」

「近所迷惑だぞ。それにオレは何もしてない。」

「抱き締めてるだろうーが!」

「近所迷惑だ。抱き締めるくらい良いだろう。それともそれ以上のことをしていて欲しかったのか。」

「それ以上…?しないって言ってくれただろう!!」

「近所迷惑だ。もっと声を落とせ。だから何もしていない。」

「あ、そうなのか。近くに顔があったからびっくりして…。何で脱いでるんだよ!!」

「近所迷惑…。お前がシャツを握って放さないから用足しに行けずに困って脱いだんだ。」

「へ?本当だ。でかい声出して悪かった。」

いまだに握ったままだったシャツを複雑な顔で見ている。おい、自分の体の変化に気が付け。

「それよりも…。」

太ももに当たっている若林自身を教えるように足を動かした。

「……っ!」

息を呑んで体が跳ね上がった。

「先に言っとくがオレは何もしていないからな。」

聞いていないな。硬直してパニくっている。顔色が感心するくらい変わって、頭の上には疑問符が飛んかっているのが見えるようだ。

「落ち着け。男の生理現象だ。初めてだから驚いてるんだろうが男なら当たり前のことなんだ。」

まったく聞いていない。

「目をつぶって数を数えてろ。」

とりあえずこのままでは辛いに決まっている。一度ヌイてやったほうが良い。

下着ごとパジャマを脱がし、覆いかぶさる。ボタンを外して前を開き、全身に愛撫を与える。首筋を舐め上げて表情を伺えば、若林が指を噛んで耐えている。

「こら!キーパーが指を噛むんじゃない!」

思わず怒鳴って慌てて手を外させる。ボロボロと若林が泣き出した。

「わ、若林?どうした?」

こんなふうに泣く若林は初めてで戸惑ってしまう。

組み敷いていた体を起こし、膝抱っこをする。下は完全に脱がしているし、上も肩に引っ掛かっているだけのあられもない姿だが、それどころではない。

「どうしたんだ?」

背中をさすりながら、これ以上怖がらせないようない優しく問いかける。
それでも若林は泣いたままだ。

「怖くないから、な?」

優しく声をかける。

「怒鳴ったからか?」

首を横に振る。ようやく返事をしてくれた。

「痛かったか?」

また首を振る。

「それじゃどうした?」

「…声が…っく…、出そ…っう…だ、から、押さえ…ったのに…。自分で…自分を抑えらっ…れないのに…!駄目だって…。」

しゃくりあげながら言う。

「声出して良いんだぞ。」

自分を抑えられない恐怖から泣き出したのか。我慢せず声なら出して欲しい。

「変な、声…、なりそ…だ…ら。ヤダ。」

「かまわない。若林が感じてる証拠だから、我慢しなくって良い。」

納得できないような顔している。

「オレは聴きたい。」

愛撫を再開する。

「やあ…。っはあ…。」

それでも今度は声を我慢しない。素直で可愛い。

「シュ…ナイダー、シュナイダー。」

 

繰り返される名前。

縋るように抱きついてくる。

こんなに<甘えた>だとは知らなかった。

 

それもきっとオレにだけ。

 

「っはあ。ん、ん。あっ…!」

一瞬の硬直の後、ぐったりと力の抜けきった体を支える。

意外なことに乱れていた呼吸を整えても若林はオレから離れない。嬉しいんだが辛い。想像でしかなかった恋人の乱れた姿に反応しないはずがない。

「手伝ってくれ。」

お願いしてから、力の抜けたままの若林の手をとり濡れたままの若林自身と猛っているオレを一緒に握らせる。手を引こうとする間も与えず少々乱暴に擦りあげ一気に快楽を昇りあがる。

なすがままだった若林の手に力が入った瞬間、同時に快感を極めた。

乱れた呼吸を整えて相手を見てみれば、夢の中。思わず笑ってしまう。

適当に後始末をして横になる。抱きしめてキスをすればくすぐったそうに肩をすくめる。

このまま幸せを抱きしめて眠ろう。

 

 

 

起きたら忘れずに再来週の予定を入れなくては。

「いとこの結婚式で誰もいないから泊まりにおいで」

 

もう意味は分かるだろう?

 

 

 

翌朝、オレに家事能力がないことが判明してドサクサ紛れにプローポーズをしたのは別の話。

 

 

…End…

お礼コメンツ

 
いのぽんさまから頂きました、シュナ源お初物語続きですv
わーい、ちょっとだけ大人になりましたね!若林くんvv(笑)
しかも、シュナってば…!!(何)
切羽詰っているシュナの言動がいちいちツボ過ぎて、悶えまくりです///(ゴロゴロゴロゴロ)
いのぽんさんのコメントに「若林くんは絶対に思い出したくない過去」とあって、それはそれでまた萌え。
いつまででもからかわれてそうですよね…!
そう言えば、今回勝手に題名つけさせていただいたんですけど、意味はドイツ語で「初めての経験」だそうです。
こっぱずかしいタイトルつけてスミマセ…!
いのぽんさま、本当にありがとうございました!!