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秘め事 |
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「お疲れ〜。」 「今日もしんどかったな。」 「でも一番しんどかったのは、若林じゃねぇ?」 「シュナイダー手加減なしだもんなァ…ちょっと同情するぜ。」
夕日に照らされるハンブルグJr練習グラウンド。 (……一番、暴走しているのは我らが若き皇帝だけどな。) 備品倉庫を一瞥して、ため息ひとつ。
備品倉庫は特有の何とも言えない匂いを放って静かに佇んでいる。 そんな暗く淡い光の中で、影が揺れる。
「このやろ…ッ、ここを、何処だと思って…ッ!!」
抵抗を示す極力抑えた声は、何故か床の方から聞こえてくる。
その瞳の温度は欲情によって高まっているのだという事に、下の少年―――若林は気付かない振りをする。
(珍しく「片付け手伝う」とか言い出すから、変だと思ったんだ!) いつもと同じ表情―――少なくとも若林にはそう見える―――で、自分を組み敷いている相手。 背こそシュナイダーのほうが若干高いものの、彼はシルエットが非常に細身で、何処にこんな馬鹿力が眠っているのかと、詐欺だ、と若林は半ば八つ当たり気味に思う。 これを、喧嘩とするならば、の話だが。
正直なところ、若林にはシュナイダーが何故こんなに怒っているのか、皆目見当がつかなかった。 とりあえず。 怒っては良いはずだ。
「離せ!降りろ!重いッ!」
外に聞こえないくらいの加減した怒鳴り声で相手を睨みつけると、シュナイダーの眉間にごく僅かな皺が刻まれた。 ゆっくりと重ねられる唇が、火傷しそうに熱い。 一度離れて、また口付けられる。
初めてではないから、気持ち良さに過敏に反応してしまう。 飲み込みきれずに口の端から溢れ出た唾液が首筋を伝う感触にも、不快感よりもっと別のものが背筋を伝う。 どんどん自分が自分でなくなっていく感覚。
(俺、こんなに流されやすいヤツじゃねえハズなんだけど…。)
ふ、と軽い息を吐くつもりが、思ったより深い呼吸になってしまったことで、若林は咳き込む。
いつもはこんなに間近で見ることのない、ライバルの顔。 眉間に寄せられた皺は、未だ解かれることなく鎮座している。 薄く開かれた瞼から覗く碧い瞳がふとした拍子に揺らめくのを、若林は息を呑んで見守っていた。
シュナイダーから降らされるキスの雨は、唇、頬、瞼、額、耳へと落ち、止まる事を知らない。 手の冷たい人は心が温かい人だと、誰かが言っていた。 シュナイダーは、全然優しくなんてない。 行為は大抵、シュナイダーの方から無理矢理始められる。
思考が現実に戻り、ふと気が付けば、自分を蹂躙しようとしている相手のユニフォームをしっかりと握ってしまっている。 嗜虐心を隠そうともしない強い瞳。
―――もしかしたらこの瞳に惹かれているのかもしれない。
若林はそう思い、上体を起こして、猛る相手に口付けを送る。 これは、自分のせいだろうか? 自惚れでもなくれっきとした事実に、若林はこっそりと心の中で笑った。
溺れているのはきっと、お互いさま。
…End… |
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言い訳後書き |
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| 闇7777Hits踏んでくださった小林学さまに捧げさせて頂きます〜! 前回リクエスト頂きました時に描かせて頂いたイラストのSS(若林視点)、と言うことでしたが、微妙に背景描写が変わってしまっているような…?(爆) それなりに闇っぽいものを書かなくては!と意気込んだのは良いのですが、結局空回った次第(とほほ) シュナが怒ってピリピリ(欲情?/汗)しているのは、接触したときに、うっかり間近で若林くんの瞳を見てしまったから。 ヤッてるときのような濡れた瞳を見てしまって、どうにもならなくなってしまったと。 ……若い(笑) でも備品倉庫のような衛生上宜しくない所でヤるのはどうかと。 せめてロッカー室まで耐えろシュナ!(笑) と言う訳で、またご期待に添えないものを書いてしまった気分でいっぱいなのですが、どうかお受け取りくださいませ〜! |
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